2014年7月号 vol.03

エリー my Art

金魚に学べ、妖艶なしぐさ

水族館にいくのが好きである。なんだかロマンチックな気持ちになるからだ。水中では人間は呼吸できない。だからその世界は、我々が足を踏み入れ、知ることができない秘密の園であるはずなのだ。なのに水族館は、海の底にお邪魔している気持ちになる。そこは竜宮城。城はなくても魚がゆっくりとゆったりと優雅に泳ぐのを見ると、次第に気持ちがゆっくりと、ゆったりとしてくる。

大事ですよね、時間の流れを意識的に緩やかにすることって。あくせくした日々が、いきなりスローモーションになる。それが水族館の魅力。

今回ご紹介するのは、アートアクアリウム。魚は魚でも、妖艶、華麗なる金魚のみ。ただでさえ鮮やかな金魚が、どどーんと沢山大挙をなして泳いでいるというまさに狂った水族館。それだけでもぎょぎょぎょなのに、アーティストの木村さんが、フラメンコでも踊りそうな金魚とか、くまもん顔負けの真っ赤なほっぺの金魚とか、本当に珍しい金魚ばかりセレクトし、さらに水槽の造詣や音楽、独特な照明で摩訶不思議な世界を作り出す。

巨大な青白い襖の奥に金魚たちが泳ぎそれが月夜の幻のように影絵として浮かび上がる演出だったり、花魁というタイトルの巨大な金魚鉢の中に真っ赤な金魚が真っ赤なライトに照らされ踊り狂う。金魚たちのディスコだったり、お能だったり宇宙だったり、なのだ。

   艶やかさ、って何かに忙殺されていると失ってしまうもの。金魚を見ているとそういった艶なるものが思い出され、仕草まで、変わってくるように思う。赤いルージュに、ピンヒールで、非日常なアートアクアリウムに出かけたい。

大宮エリー

1975年大阪生まれ。東京大学薬学部卒業後、広告会社・電通に入社。2006年に独立。
映画『海でのはなし。』で映画監督デビュー。

[公式サイト]http://www.ellie-office.com/ [公式ツイッター]https://twitter.com/tsubu_ellie

[大宮エリー事務所 facebook]https://www.facebook.com/omiyaellie

ECO EDO 日本橋 アートアクアリウム 2014 ~江戸・金魚の涼~ &ナイトアクアリウム 2014.7.11fri-9.23tue 会期中無休

アートアクアリウムが、新たな新作とともに今年も開催!和をモチーフに、金魚約5,000匹とアート、プロジェクションマッピングなどの最新技術が融合した、可憐で華やか、そして妖艶な世界が日本橋の夏を彩ります。

場所
  • 日本橋三井ホールMAP
  • 中央区日本橋室町2-2-1 コレド室町5F(入口は4F)
  • アートアクアリウム 11:00~19:00
  • ナイトアクアリウム 19:00~23:30
  • ※一部ご入場できない日時がございます。7月1日(火)よりアートアクアリウム ウェブサイトにてご確認ください
入場料
  • 当日 一般 1,000円/子供(小学生 以下)600円
  • 3歳以下 無料
  • ※小学生以下 保護者要同伴
URL
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ニホンバシーモ 2014年7月号 vol.03