2014年9月号 vol.04

エリー my Art

浮世絵は色んな意味でガイドブック。

浮世絵が好きです。理由は色々。そして浮世絵も色々。たとえば教科書で見たこともあると思いますが、東海道五十三次。昔の地図みたいなもんですね。名所の名前、名物が細かく書きこまれている、いわば今でいう、るるぶ。ガイドブックですね。こんなに人が生き生きと、その喧騒まで伝わって来る、馬のひづめの音までしてきそうなガイドブックってないですよね。今と昔を比べたりしても面白い。

そしてね、それが、浮世絵っていうんですからまた粋です。浮き世の絵、ですよ。我々は、所詮、浮き世に暮らしているんです、ならば、楽しまなきゃ損ですぜ、っていう。もう、会社行く道中、団子でも食べちゃおうかなという気になりますね。それから、またまた有名な富士山の絵。富嶽三十六景。夕日をあびて真っ赤に染まった富士山や、雪に覆われて真っ白な、あるいは、夏の青々とした富士山。時間帯や季節によって変化するのもさすが日本一の山と思うけれど、見る角度、構図によっても表情が違うのも、なんだか、かくありたいと思うのです。

そう、浮世絵って、私にとって、かくありたい、っていうものなんですよね。人物をとってみても、女性の姿勢。振り返り方、首のかしげかた。すごく女っぺぇですね。こういうはんなりを身につけたい。

まさにしぐさのガイド。富士山のように表情豊かに、色んな面を持ちたい。実用的な地図が一枚の絵画になっているように、日々の細々したことを美しくこなしていきたい。浮世絵を見て、我がふり直す、私であります。

大宮エリー

1975年大阪生まれ。東京大学薬学部卒業後、広告会社・電通に入社。2006年に独立。
映画『海でのはなし。』で映画監督デビュー。

[公式サイト]http://www.ellie-office.com/ [公式ツイッター]https://twitter.com/tsubu_ellie

[大宮エリー事務所 facebook]https://www.facebook.com/omiyaellie

第7回 EDO ART EXPO “Japan Beauty from Edo-Tokyo” 2014.9.26fri-10.14tue

「浮世絵に観る美」をコンセプトに、各会場に浮世絵を展示します。さらに、メインテーマ「江戸の美意識」に関連する美術館、博物館などとも連携し、各会場を周遊しながら、江戸の美をお楽しみいただける多種多様な取り組みを実施します。

場所
  • 中央区、千代田区、港区、墨田区の名店、企業、ホテル、神社仏閣や文化・観光施設など(千疋屋総本店、山本海苔店、ロイヤルパークホテル、増上寺 ほか多数)
問い合わせ
  • NPO法人東京中央ネット事務局
    TEL.03-5859-5188
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ニホンバシーモ 2014年9月号 vol.04