2018年2月号 vol.19

大宮エリーのニホンバシタノシー!

その6 エグゼクティブを感じるために訪れた日本橋

遊べるランチョンマット

 今回のニホンバシーモはエグゼクティブ特集ということで様々な企画が記事になっているそうな。日本橋三越本店でもエグゼクティブな商品が並ぶフェアがあるそうで、ほおと思った。

 「ということで先生にはエグゼクティブなランチを体験していただきたいんです!」とニホンバシーモ編集者K。よかった。やることが決まっていてよかった。というのも毎回ひどい目にあっているからだ。ロンドン特集のときは何故か日本橋の外国の方に人気の宿で「イギリス人が偶然来るまでここで待とうかと」「え?ブッキングしてないの?」という取材だったり、猫特集のときはロケが雨で、「どうしましょう」と言われるしまつ。普通雨のときはここでこういうことする、と決めておくのが普通だが、「この路地裏に猫がいるっぽいので、先生に猫と遊んでもらおうと思ったのですが、雨で猫、どこもいないです」

こんな適当なロケもない。だから今回、エグゼクティブ特集でランチを食べるというのは、やることが決まっているから嬉しかった。
 日本橋三越本店で待ち合わせて新館5階のレストランへ。日本橋が見下ろせて気持ちがいい席。「で、先生、やっぱり普通のランチもどうかと思いまして」「え?」「5000円のエグゼクティブランチもあるんですが、そういうのだとつまらないと思いまして」いやいや、普通でいいんだよ。つまらないとかそういうのは私が判断するわけだから、普通にエグゼクティブランチでいいし、普段そういうものは食べないから体験して、エグゼクティブとは何かを自分なりにそこから考えようと思ってここに来たのにである。編集者Kがレストランにオーダーしていたのはなんと、「エグゼクティブなお子様ランチ」であった。42歳にして私は汽車にのったお子様ランチを1人で頬張ることになった。なんか、少し涙がでそうになったが、ランチはとても美味しかった。スパゲティも海老フライもケチャップライスも。

 お土産に編集者Kが、800円もするエグゼクティブな歯ブラシをくれた。母にあげようかな、と思った。

自分はエグゼクティブって、お子様ランチくらいでいいのかもしれない、と思った。
  • カフェ&レストラン ランドマーク

    日本橋三越本店 新館5F
    ☎ 03-3241-3831 11:00~19:30
    不定休 MAP

大宮エリー

大阪府生まれ。作家、画家。
主な著書は、『生きるコント』、心の洗濯ができる写真集『見えないものが教えてくれたこと』。

ニホンバシーモ 2018年2月号 vol.19